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機動戦士ガンダムNT(ナラティブ) 感想 ※ネタバレあり

12/8、映画 機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)を見てきてたので感想を書きたいと思います。

www.youtube.com

少しでも興味ある方は、ぜひ冒頭23分見てみて下さい。

 

ここから先はネタバレありなので、嫌だよっていう方はここまででお願いします。

 

 

[2019/1/15 追記]

公式からめちゃくちゃ笑える動画が投下されたのでNT見た方は是非。


ゾルタン様の3分でわかる宇宙世紀!

 

[追記ここまで]

 

まずはまあ……おもろかった~~~~~!!!!!!!!

久々に、映画やらアニメやらの映像作品を見た後にハイテンションの限界オタクになってしまったので、普段は書かない映画の感想を書こうと思ったワケです。

 

公開が始まる前の心持ちとしては、またシャアの再来がどうたらとか、フェネクスが時を戻すだとかやばいな。なによりまたネオ・ジオングか…って感じで面倒なガンダムオタク全開でした。でも新作だから観るとは決めてましたし、ガンダムUCもなんだかんだ好きだしっていう部分もあって、期待と不安が入り混じってる状態でした。

公開が始まると、結構面白いっていう意見が自分の見える範囲では多くて、期待が大きくなっていきました。それもあって、折角の新作だし、マイナス方面の固定観念に囚われた状態で見るのくだらないかなって思って、臨む気持ちを改めました。その結果めっちゃ楽しめたんで、よかったと思います。

 

最初に真面目ぶった感想をまとめておくと、面白かったし自分は好きなんですけど、最近の宇宙世紀作品の常というか、他の宇宙世紀ガンダムを見ている人と見ていない人で面白さが大きく増減する作品だと思いました。やっぱりニュータイプ神話の行き着く先という作品のテーマや、UC NeXT 0100プロジェクトの皮きりの作品だけあって、結構その度合いが高いと思います。

でも、宇宙世紀を見てない人は全く楽しめないのか?って言われると、そんなことはないと思います。戦闘シーンがかっこいいとか、澤野弘之の音楽がいいとか、見てて楽しいところはいくらでもありますね。なにより良いと思ったのが、主人公勢3人の掘り下げがちゃんとしてるのと、ヨナとミシェルの行動原理が分かりやすかったところですね。ガンダムの知識がほぼなくても、主人公たちの過去に何が起きて、何のためにヨナとミシェルがそれぞれ動いてるのかがわかると思うので、単純にアニメ映画として楽しめるはずです。

 

 

ここからはとっ散らかった感想を書きます。ガンダムオタク全開になると思いますけど、考察とかはほぼないです。

 

まず序盤。コロニー落としを予見していた3人の子供って言われて、あっそんな前の時代から関わり持たせてくるのマジ?根深すぎない?となって面倒なガンダムオタクスイッチに手がかかりましたが、まあ別にそんなに他作品の本筋に関わるようなものじゃないし、重箱の隅つつくのやめようと思って踏みとどまりました。あと、ルオ商会に結構踏み込んでて、割と思い切ってんな~って感じで見てました。

 

その後に最初の戦闘で、マーサの身柄輸送を襲うシーン。マーサなんか若くなってない?ディジェ出すの結構テンション上がりました。2対1の戦闘の一連の流れとかかっこよかった~。最後のミシェルの「あなたは私を断れない」っていう言い回しが好きでした。

 

次はフェネクスとの邂逅シーン。あんまりデザイン好きじゃないんですけど、動けばまあかっこいいですね。シェザール隊のジェスタがかなり好きでした。ジム・クゥエルっぽい配色が好き。

その流れでナラティブお披露目。澤野弘之、天才~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!! ありえんぶち上がってしまった。ハイメガ砲をぶっ放しながら高速接近するだけでもお腹いっぱいなのに、Vigilanteの歌い出しを合わせてくるの無敵すぎる。ナラティブA装備、デンドロビウムともミーティアともつかない感じでなかなかいいと思います。見た目からして全部乗せって感じやなあと思ってて、実際見てたら登場でハイメガ砲撃つわミサイル撃ちまくるわ大型ビームサーベルデブリ切り裂くわで、ホンマに全部乗せ。極めつけにサイコジャマーまで付いてるっていう…ビームサーベル抜くと同時に燃料タンク切り離すところ、+10000000点です。

 

戦闘後のヨナとミシェルの会話シーンから、ミシェルはリタにちょっと嫉妬してるのか?と思ったらまあ案の定といった感じ。

そんでゾルタンが鼻歌歌ってるシーンで冒頭23分は終わりですね。

 

その後はコロニー内での戦闘シーン。Ⅱネオ・ジオングばっかでシナンジュ・スタインの活躍見られなかったら嫌だなあと思ってたんですが、結構動いてるところ見られて満足。

そして何より、ゾルタン良いキャラしてるやんけ~!っつってニコニコしながら見てました。公開前に、まーたシャアの再来がうんたらかよとか思っててすいませんでした…。

やっぱり「撃っちゃうんだなぁ!」のセリフが印象的ですね。自分で好き勝手撃っといて、「避けるなよぉ、コロニーに穴が開いちまうだろぉ!?」ってのが頭おかしい感マシマシで良かったです。あとは、「有線だと!?エセファンネルなど、今更ガンダムのやる事か!」とか「失敗作相手には、二流のガンダムで十分だと!?」ってセリフも頭に残りました。ぶっ飛んでるキャラっぽいけど、失敗作っていう事を思ったより気にしてるのなんかかわいいなって笑いました。あと、ちょっと口調がクリム・ニックっぽい?

ナラティブも活躍してましたねえ。B装備に換装して、はえー今度はインコムか~と思ってたら数秒でケーブル切られて、いいとこないやん……からの、まさかのNT-D発動。NT-Dの発動音大好きオタクなので、完全に不意打ちでテンション爆上がりしてしまった。NT-D発動すると有線インコムがファンネルになってたのはかっこよくもあったんですけど、結局ファンネルなんかい!って少し笑いました。

そしてついにⅡネオ・ジオングが投入されて、「あっ、そっかあ」ってちょっと冷静になってたら、まさかのサイコミュジャックでナラティブに奪われてめちゃくちゃ面白かったです。「サイコフレームが足りないんだよ!」とかネオ・ジオングに対して「お前まで俺を見捨てるのか…」とか、いちいちゾルタンのセリフは頭に残りますね。

 

その次に、袖付きと大臣の側でちょっとしたゴタゴタがあったり、ガランシェール隊が出てきたりでしたね。バナージ出るなんて聞いてないよ~~!「キャプテン、ビームマグナムの用意は?」っていう一言、言い方がめちゃくちゃキリっとしてて良かった…。前作主人公出すのは熱いんだけど、扱いむずくね~?って思ったんですが、杞憂でした。本当にうまく使ってましたね。見てるか?スーパーコーディネイターのお前。

 

あとは、3人の過去がほぼ完全に明かされるのもこの辺だったかな?過去のニュータイプ研究所で、3人のうち本物のNT1人だけがルオ商会に引き取られるというところで、ヨナに嘘をついて自分だけ助かったミシェル。ヨナとリタがニュータイプ研に取り残されるだけでなく、2人の証言から”本物”とわかったリタは文字通り体を刻まれてしまうっていう流れ。ここで、序盤から「嘘つき」っていう言葉が強調されてた意味もわかりました。ニュータイプ研出てく時を見てるとミシェルも罪悪感はあるっぽいけど、まあそりゃヨナはミシェル恨むよなあって感じ。この時点ではまだミシェルの行動原理がはっきりわからなくて、ただ単に冷凍睡眠してる父親のためにフェネクスの力が欲しいのかな?みたいな事を考えてた気がします。

 

次はⅡネオ・ジオング君の活躍シーン。ビームいっぱい出てた。ゾルタン、一般兵相手に無双するしかまともな活躍がないの本当にシャア・アズナブルで好き。ここまで、オカルト超兵器は序盤のフェネクスの不思議波動くらいでしたが、ここで一気にサイコフレームの本領発揮。オカルトパワーで戦艦よりもはるかに大きいガスタンクを意のままに動かし、さらに中のガスを臨界状態にして爆発させるという芸当をやってくれました。ゾルタン、ここまでの事ができて失敗作なの?

母艦を失っても止まらないあたり、ゾルタンの狂気が表れてて良かったです。

 

そしてフェネクス再登場。その直前に、一般兵がⅡネオ・ジオングIフィールドの穴をついてプロペラントタンク狙い撃ってて、UCでもタンクが最初に被弾してたの思い出したのと、一般兵賢くない?って笑ってました。直後にフェネクスが操ってたのがわかったんですけどね。

今回も、機体を乗っ取るサイコミュ兵器を使ってましたね。フロンタルも使ってたやつ。そこでゾルタンが「こっちは機械で機械を操ってるだけだ。こっちの方が良心的だろうが!」みたいな事言ってて、確かに人の意識に無理やり干渉するよりはそうかもしれん…って妙に納得してしまいました。やっぱゾルタンのセリフ頭に残る…。

 

そしてリタの精神感応での助けに応じて、ヨナもナラティブで出撃。この出撃前のミシェルの「どうするつもり?」「聞こえてるのが自分だけだと思ってるの!?」っていうセリフが妙に印象に残りました。ミシェルもヨナと同じように、リタを助けたいっていうような気持ちは持ってるんだなってわかったセリフだったからかもしれません。この辺で、結構ミシェル罪悪感を感じてそうだなあって考えてました。

で、出撃シーン。かっこいいね…。コンテナを上下に切り開いて、X字に叩き切って「ヨナ・バシュタ、ナラティブガンダム、行きます!」。そういえば一回も出撃名乗りしてなかった~~~!!!ウオオオオオオ!!!!

で、さらにその後が………重要。ミシェル、「後から追いつく」って言うから何で出るのかと思ったら、シャトルなのね、ほえーと思って見てたら、「サイコフレームが多い方が、ナラティブに有利なの」のセリフ。やばいですね~~~~~。映画館じゃなかったら興奮しすぎて首が取れるまで上下に振ってたと思います。その後、雑にサイコフレームばら撒くのは笑いましたが。同じ場面の、ブリックの「降りて、どこに行くというのです」(1回目)もよかったですね。お付きの鑑。

 

最終決戦では、まあミシェルとブリックが死ぬところが最初に挙がりますかね。絶対イアゴ隊長が死ぬと思ってた~!ブリックが最期に「死者と対話ができれば、もう一度リタに会える。そうしたら、リタに許してもらえるかもしれない。自分自身を許せるかもしれない。そしてなにより、ヨナに許してもらえるかもしれない。」っていう風なミシェルの目的を言ったところで、完全に今までのミシェルの心情とかがわかりましたねえ。結構長かったので、セリフまんまは覚えてないですけど内容はこんな感じだったと思います。この、ミシェルのヨナに対する感情がすごい好きでした。言葉にするの難しいのですが、単純な罪悪感で許してほしいっていうだけじゃなく、友情、愛情とかを少し仄めかしている複雑な感情って言ったらいいんですかね…?

一連の同じ場面での、イアゴ隊長のセリフもすごい好きでした。「同じ光を、俺も見た。」って言って逆シャアの最後のアクシズショックを思い出して、「あの時も中心に居たのは…」「行け…!ガンダム!」の流れですね。ナラティブの中で一番好きなシーンだったかもしれません。「あの時も中心に居たのは…」ってセリフの言い方に、少し悔しさ?歯痒さ?が混じってたように感じられて、かなり刺さりました。

 

そしてナラティブが特攻をかけて捕まってるフェネクスを助け出すわけですね。その途中で、バナージのシルヴァ・バレトがビームマグナムを一発撃って道を開くと。本当に前作主人公の使い方がいい。見てるか?ストライクフリーダムで無双するのが前作主人公の役割ちゃうぞ。

で、ヨナがフェネクスに乗り込むと。お待ちかねのフェネクスのNT-D。ここまで来たら、あとはもう処理ですね。サイコシャードごとバラバラにされるⅡネオ・ジオング君。ここでもゾルタンのセリフがいいんだ…。「オールドタイプが理解するのは現象だけだ!」の流れで、フロンタルの「同じ光を、私も見た。もっと大きな~」の一連のセリフを思い出して、やっぱ考えは似通ってるんだなあと思いました。そして最期の「死ねば、とけ合えるんだろ?」「楽になろうぜ…」っていうセリフ。最期まで頭に残るセリフを生み出し続けるキャラクターでした。

印象的なセリフを残すだけでなく、最期の力で周りのガスタンクを全て臨界状態にして爆発させるゾルタン。それを、サイコフレームの力で光の翼を展開して防ぐフェネクス。ヨナがフェネクスの力に飲まれないように、助けに行くバナージ。最後、バナージがヨナに語りかけるシーンも良かったですね。「それでも、いつかは…」

 

 

こんなところです。オカルトパワーやばいとかツッコミどころはあると思いますが、自分はかなり楽しめました。色々と懸念材料はありますが、これからもUC NeXT 0100プロジェクトの展開を楽しみに待ちたいと思います。